
秋田県仙北市を代表する紅葉名所のひとつが、抱返り渓谷(だきがえりけいこく)です。
田沢湖と角館の間を流れる玉川中流に広がる渓谷で、「東北の耶馬渓(やまけい)」とも呼ばれる景勝地。
エメラルドグリーンからコバルトブルーに見える清流、切り立った岩壁、原生林、
そして赤や黄色に染まる木々が織りなす景色は、秋田の秋を代表する絶景です。
春から晩秋にかけて、いつ訪れてもきれいですが、
特に紅葉シーズンは、赤い吊り橋「神の岩橋」と青い渓流、色づいた木々のコントラストが美しく、写真撮影にもおすすめ。
ここでは、抱返り渓谷の紅葉の見頃や特徴、2026年の見頃予想、紅葉祭を紹介します。
※紅葉の色づきや道路・遊歩道の状況などは今後変更される可能性があります。
旅行前にお確かめください。
●全国的にクマの出没が多発しています。
仙北市では、抱返り渓谷遊歩道に音を鳴らす金属製パイプを5カ所設置しています。
同市では、「散策時に「叩いて人の存在を知らせる」よう必要に応じてご活用ください。また、1人での散策は危険ですので、必ず2人以上で行動してください」とアナウンスしています。
クマ鈴の携帯もお勧めします。
抱返り渓谷とは?「東北の耶馬渓(やまけい)」と呼ばれる絶景


抱返り渓谷は、秋田県仙北市の田沢湖と角館の間を流れる玉川中流に続く、全長約10kmの渓谷です。
その名前には、かつて道が非常に狭く険しく、人がすれ違う際に互いに抱きかかえるようにして通ったことが由来という説があります。
現在は遊歩道が整備され、渓流沿いを歩きながら、吊り橋、奇岩、滝、断崖などの景観を楽しめます。
飯村少年碑まで通行が可能で、その間にはたくさんのスポットがあり、約40分の散策を飽きさせることのない絶景が目前に広がります。
所要時間は1時間~1時間半程度ですので、
終点の滝まで行きながら、途中の景色もお楽しみください。
県立自然公園になっています。もちろん、秋田県内の多くの観光地と同様、入場は無料です。
※仙北市公式サイト
https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/05_dakigaeri.html
紅葉の見頃は10月下旬から11月上旬ごろ


抱返り渓谷の紅葉は、例年10月下旬から11月上旬ごろが見頃の目安です。
カエデ、モミジ、ブナ、サクラなどの木々が渓谷を彩り、青い渓流とのコントラストが最大の魅力。
特に紅葉が進んだ時期には、岩壁や渓流沿いが赤・オレンジ・黄色に染まり、渓谷全体が錦絵のような雰囲気になります。
ウェザーニュースの2026年の9月上旬時点の予想では、抱返り渓谷の紅葉見頃予想日は11月8日となっています。
日本気象株式会社の2026年第1回予想では、今秋は全国的に気温が平年より高めで推移する見込みで、北日本の紅葉は「平年並み」と予想されています。
ただし、紅葉は気温に大きく左右されます。旅行の前に、最新の紅葉情報を確認してください。
抱返り渓谷の紅葉の特徴


抱返り渓谷の紅葉が人気を集める理由は、単純に「木々が赤くなる」だけではありません。
青い渓流と紅葉のコントラスト
抱返り渓谷最大の魅力は、青く澄んだ玉川の流れと紅葉です。
赤や黄色に染まった木々を背景に、渓流が青く輝く光景は非常に印象的。
一般的な紅葉名所とは違い、「紅葉+渓谷+滝+吊り橋」という複数の景観を一度に楽しめるのが特徴です。
川の中の、平らな巨石も見所。
原生林と断崖絶壁


渓谷の両側には原生林が広がり、その間を玉川が流れています。
場所によっては切り立った岩壁が迫り、自然の力強さを感じられる景観も。
紅葉シーズンには、岩肌と色づいた木々が組み合わさり、立体感のある風景になります。
抱返り渓谷は紅葉以外の見どころも満載


神の岩橋
抱返り渓谷を訪れたら、まず見ておきたいのが「神の岩橋」です。
渓谷入口に架かる吊り橋で、橋の上から見る玉川の流れと周囲の紅葉は絶景。
秋田県では最も古い吊り橋で大正15年(1926)に完成しました。
橋の名前は、旧神代村と旧白岩村から一字づつとって名付けられたと案内板にありました。
赤い橋と青い渓流、黄色や赤に染まった木々を一緒に撮影できるため、抱返り渓谷を代表する写真スポットになっています。
回顧の滝


抱返り渓谷で最も有名な滝が、回顧(みかえり)の滝です。
その名の通り、あまりの美しさに「何度も振り返って見たくなる」とされる滝。
写真を撮っていても、いろいろな角度から違った景色が見えます。
渓谷の岩壁と木々の間から流れ落ちる滝は、紅葉との相性も抜群です。
抱返り渓谷は、春から晩秋まで、いつ行っても楽しめますが、紅葉シーズンには滝そのものだけでなく、周囲の赤・黄色の木々まで含めて眺めるのがおすすめです。
抱返神社
遊歩道入口付近にあるのが抱返神社です。
老杉に囲まれた静かな神社で、渓谷散策とあわせて立ち寄りたい場所。
紅葉の鮮やかな景色だけでなく、歴史や伝説を感じられるスポットとしても楽しめます。
渓谷の遊歩道


抱返り渓谷は、実際に遊歩道を歩くことで、渓流の音、岩壁、トンネル、滝、紅葉を間近に感じられます。
「回顧の滝」まで歩く所要時間は1時間~1時間半程度です。
アップダウンは比較的少ないものの、歩きやすい服装とスニーカーがおすすめ。
特に雨が降った後などは、一部の歩道に水がたまっていることもありますので、注意を。
また短いトンネルを通ります。中は暗いので、懐中電灯を所持していくと安心でしょう。
●一口メモ
訪れたときに、森林軌道に詳しいマニアの青年と出会いました。
この散策コースは昔、「生保内(おぼない)森林軌道」という、秋田杉を搬出する手押しの軌道があったそうです。この廃線跡を整備して作られたということです。


紅葉シーズンは落ち葉や濡れた路面で滑りやすくなることもあるため、
ヒールやサンダルではなく、滑りにくい靴で訪れましょう。
また、雨が降った後の日は路面がぬれていることがありますので、ご注意ください。
※仙北市公式サイト(抱き返り渓谷)
https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/05_dakigaeri.html
2026年の抱返り紅葉祭は、10月20日(火)~11月15日(日)に開催予定


2026年の「抱返り紅葉祭」は、10月20日(火)~11月15日(日)に開催予定です。
田沢湖角館観光ガイド
https://tazawako-kakunodate.com/events/18931/
会場は抱返り渓谷に入る前の駐車場内です。
例年は出店などが出ますが、2026年の詳細は9月9日時点ではまだ公表されていません。
駐車場については、
第1・第2駐車場:無料
臨時駐車場:500円
と案内されています。
(※2025年に訪れたときは、初めに案内された第2駐車場は無料でした)


おまけ
帰り道、「神の岩橋」から川の下流を眺めました。
ちょうど夕日が沈みかけ、雲間からの光が川面を照らしていました。
橋から遊歩道は、音楽やアナウンスもなく、静かに過ごせるところです。







